同窓生
第一話予告
実家のクリーニング屋を継いだ柳健太(井浦新)は、3年前に長年勤めた大手化学メーカーを辞め、妻・冴子(市川実和子)とも離婚していた。店のサッシの引き戸を開けるやいなや、戸口に立っていた常連主婦からクレームを受ける。どのように対応していいかわからず困り果てていると、先代からのパート店員・ヤン(岡本麗)がやってきて、上手く対応する。そんなある日、『中野区立坂下中学校 第三十四期同窓会』と印刷された葉書が届く。25年ぶりの同窓会。健太が思い出すのは、中学時代ほんの数ヶ月間付き合った、あけひ(稲森いずみ)のことだった。

同窓会当日、健太は会場の中にあけひの姿を探してしまう。そこにスーツを着こなした桜井遼介(松岡昌宏)が声をかけてくる。中学時代から女子の人気者だった遼介とは、友人の結婚式以来10年ぶりの再会だ。同窓生たちの間をゆっくりと歩いていくと、広野薫子(板谷由夏)を見つけ健太は声をかける。と、不意に照明が消え、会場が暗くなり、会場のスクリーンに中学時代の写真が映し出され、健太は昔を懐かしむ。ホールの照明が戻り、拍手が起こるなか、あけひが昔と変わらぬ笑顔で声をかけてきた。互いを見つめ合うふたり…。

同窓会も終わり、参加者たちが三々五々出てくるなか、遼介が二次会に誘ってきた。教えられた居酒屋を訪れると、健太、あけひ、薫子、遼介のみの二次会だった。だが、改めて現状の自己紹介をする中、健太の離婚を知ったあけひは、それならば健太のこと待っていればよかったと言いだし、健太を動揺させる。遼介の提案で、健太たちのいた三年D組の担任・鮫島(柄本明)の喜寿の祝いをクラスで開く約束をして、二次会は終わる。

健太と遼介は、落ち着いた店で飲みなおしていた。結婚してからも遊ぶ相手に不自由しなくて生きてきた遼介は、突然、本当の『愛』が欲しいと言い出す。 そして、あけひが言ったことは本気だったと健太をけし掛けるが、あけひにとってそれは不倫だと本気で否定する。

その頃、家に帰ったあけひは、カリスマ美容師の夫・太郎(松本利夫)の不機嫌な対応に萎縮してしまう。あけひは3人の子を持ち一見幸せそうだが…。

後日、わざわざ電車に乗って健太の店に洗濯物を持ってきたあけひ。久しぶりに中学校へ行ってみようとあけひに誘われ、健太はそこで思いもかけぬお願いをされて…
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