第8回『初めての父』
天正10年(1582)秋、市(鈴木保奈美さん)と柴田勝家(大地康雄さん)の婚儀の日を迎える。
しかし、茶々(宮沢りえさん)と初(水川あさみさん)は、どうしても義父・勝家を受け入れられず、亡き父・長政への母の裏切りを許せない。
江(上野樹里さん)も、初めての父に戸惑っていた。
一方、秀吉(岸谷五朗さん)は憧れの市を勝家に取られたことへの激しい怒りをおね(大竹しのぶさん)にぶつけていた。
あきれるおねだが、秀吉の中には勝家を討ち滅ぼす決意がわき起っていた。
江たち三姉妹は、母の新しき嫁ぎ先である越前・北庄城に移り住む。
姉たちは相変わらず勝家とはよそよそしく、市は途方に暮れる。
江は、姉たちのような嫌悪を感じないものの、父と呼ぶことができない。
戸惑う江は、厩(うまや)番・与助(大竹浩一さん)の目を盗んでひとり馬で駆け出す。
ところが嵐となって道に迷い、一昼夜城に戻れなくなってしまう。
城内は大騒動。
しかし、翌朝何もなかったように帰ってきた江を、勝家ははり飛ばす。
上に立つ者のあるべき振る舞いを説き、無事帰ってきた江を抱きしめ涙する勝家。
その深い愛情に、江、茶々、初は心動かされる。
そして、この日を境に、勝家と三姉妹を包む空気は一変する。
その一方で、秀吉は着々と戦の準備を進めていた。