USA主演
蛇姫様-わが心の奈蛇-
□はじめに□
唐十郎氏は63年劇団「状況劇場」を旗揚げ。
67年新宿花園神社境内に紅テントを建て『腰巻きお仙?義理人情いろはにほへと篇』を上演し話題を呼んだ。
以後紅テントは「状況劇場」のトレードマークとして全国の60年代若者に印象を刻むことになる。
以後も次々と新作を発表し、初期には麿赤児氏、四谷シモン氏、後に根津甚八氏、小林薫氏などのスターを生み、育てた。
98年、状況劇場を解散し、劇団「唐組」を旗揚げ。
20世紀から21世紀の今日まで熱く疾走し続けている。
「蛇姫様」の状況劇場での初演は1977年4月、福岡県田川市のボタ山での上演を皮切りに大阪、京都、岡崎、浜松、愛知、東京で公演が打たれた。
今回の公演は実に1978年以来30年の時を経ての再演となる。
そして若き日の中村勘三郎氏もこの芝居を見て度肝を抜かれたひとりであり、現在の『平成中村座』を始めるきっかけとなったという。
今公演での主演はUSA。
「EXILE」としての活動のみならず『太陽灼かれて』『CROWN』の舞台で役者としての頭角を現し、今回初めての壮大なアングラ演劇に挑む。
そしてヒロインには野田秀樹氏、蜷川幸雄氏、いのうえひでのり氏、などの作品で実力が高く評価されている山口紗弥加さん。
また『ガキの使いやあらへんで!!』などのバラエティー番組で活躍中の藤原一裕さん(ライセンス)が『明日君再来(イツノヒカキミニカエル)』以来の舞台出演をする。
フジテレビディレクターの杉田成道氏と唐十郎氏のコラボレーションは、02年唐が『北の国から2002 遺言』(作・倉本總氏)の漁師役で出演し、強烈な印象を残して以来であり、互いの作品には大いに敬意を持ち合っている朋友でもある。
2009年、唐十郎氏の世界が杉田成道氏の繊細かつダイナミックな演出でどのように炸裂するか、『蛇姫様』にご期待ください。