半次郎
---イントロダクション---
幕末維新を駆け抜けた薩摩の快男児、
中村半次郎の波乱に満ちた生涯を描く、
男騒ぎの戦争スペクタクル大河ロマン!
幕末――若く英傑たちによって、時代は新たに切り拓かれた。
若者たちは明日を信じて、情熱と共に変革に臨み、その多くは想いも半ば散っていった。
そして維新は成ったが、新体制が設立されてわずか10年後の明治10年(1877年)、国中を揺るがす大事件・西南戦争が勃発する。遺韓論を発端に国論を二分して闘われたこの戦争は、
日本最後にして最大規模の内戦であった。
官軍総員約54,000名、薩摩軍総員数24,000名。
戦闘期間は7ヵ月以上に及び、戦死者は官軍:約6,890名、薩摩軍:約7,200名を数えた。
薩摩軍の盟主は、維新最大の功労者・西郷隆盛。
そしてその傍らには、必ずある男の姿があった。
彼の名は中村半次郎、後の名を桐野利秋。
剣の腕は抜群、性格は豪放磊落。常に私心なく、情誼に厚く、節義を重んじる。
京都での薩長の争いに始まり戊辰戦争、西南戦争までの16年、幕末維新の乱世を疾風のごとく生き抜いた快男児である。
本作『半次郎』は、中村半次郎と彼とともにした仲間達の"絆"を通して、
"男が男らしく、侍が侍らしく生きた時代"を活写する。
人を愛し、故郷を愛し、日本を愛したそのまっすぐな視線に触れるとき、我々の心は強く揺さぶられる。
道しるべを持たない若者たち、道しるべになれない大人たちへ贈る、男騒ぎの戦争スペクタクルロマン!