半次郎
---ストーリー---


幕末の動乱期、京都に新鮮組さえ恐れる若き薩摩の侍がいた。

彼の名は中村半次郎

当時、欧米の列強が開国を迫り、日本の独立が脅かされていた。
半次郎は薩摩の若き侍たちの中心的存在・西郷隆盛が京に上がると聞いて、自分も加えて欲しいと願い出る。

上京した半次郎の名はたちまち世間に知れ渡る。学は無いが、人並み外れた度胸の良さと剣の腕で西郷から重用され、ひたむきで大らかな人柄が志士たちに慕われた。

当時は敵だった長州藩の品川弥二郎、そして脱藩覚悟で公家の暗殺を目論んでいた薩摩の永山弥一郎とは、肝胆相照らす仲となる。


倒幕の機運が高まり、永山と共に戦地へ赴く。
しかし圧倒的な幕府軍の前に、薩摩軍は窮地に陥る。
命を顧みない半次郎の果敢さは劣勢を跳ね返し、幕府軍を打ち破る。

戊辰の戦役で数々の武勲をたてた半次郎は、明治新政府の陸軍少将にまで上りつめた。


理想に燃えて作ったはずの明治新政府だったが、新政府の元勲たちの奢侈と腐敗ぶりは目を覆うばかりだった。憤慨した半次郎は遣韓論争を巡る大久保利通との権力闘争に破れて下野する西郷と共に、半次郎は故郷・薩摩に帰る。



維新の理想ふたたびを胸に半次郎は田を拓き、機の熟するのを待つ。
一方、近代化を急ぐ新政府は不平士属を弾圧し、言論統制の圧制を敷く。
そしてついに、大久保らの挑発に乗って、薩摩の青年達が爆発した。
半次郎は青年達を見捨てることができず、不利を承知で西郷を擁して反政府の旗を掲げる。



年来の親友、永山弥一郎は無謀な戦いだと参加を拒む。

半次郎は弥一郎と共に戦いたかった。



たとえ戦に負けても、犠牲を払ろても、捨てちゃならんもんがある。オイどんが戦う意味は必ずや誰かに届く。弥一郎どん、オイと一緒に死んでくれ



五十年振りの雪が桜島を覆った日、半次郎は弥一郎と共に一万三千の薩摩藩を率いて東上した―――。


半次郎
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