INTRODUCTION
2012年。東京。
(台頭する中国を中心にした、世界的な規模での新たなる緊張。日本を取り囲むアジアの国々の核武装。環境の異変…)
世界に取り残されているかのように、現在と全く変わらなく見えるその街で、若者達の未来への不安は、ユックリと膨らみ続けている。
その不安を押さえ込むように、ダンスに興じる若者達がいた。
激しく、甘く、時には悲しげに、彼らはひたすら踊り続けていた。
そこに、失踪した少女を捜しにやってきた二人の刑事。
人間に絶望し、引退を考える老刑事がそこで見たのは…肉を裂かれ、血を抜き取られた若者達の死体と、40年前、死んだはずの男、40年前と変わらぬ姿で死んでいる、テロリストの死体だった。
悪魔の手先か、神の子か、それは"現在"を舞台に展開する、世界を闇に導く異形のモノたちのストーリー。