「熱海殺人事件」が2013年40周年を迎える!

1973年に文学座に書き下ろされ、発表された「熱海殺人事件」はつかこうへいの代表作であり、最年少で岸田戯曲賞を受賞し、紀伊國屋ホールを拠点に、つかこうへい事務所の春の名物として、何度も再演を重ね、東京の春の風物詩とも呼ばれる程になった。その「熱海殺人事件」が40周年を迎える。

東京に出て来たら、紀伊國屋でつかこうへいの熱海を見る!!当時の学生達のあこがれの演劇だった。

つかこうへい事務所解散後も、1986年に映画化、1989年の演劇活動再開時も、紀伊國屋ホールでの「熱海殺人事件」だけは、本人の手で上演され続けてきた作品である。

タイトルを「売春捜査官」「モンテカルロイリュージョン」などと、変化しながら「熱海殺人事件」は紀伊國屋ホールで上演され続けた。

主演も、三浦洋一、風間杜夫をはじめ、阿部寛、池田成志、山崎銀之丞など、名だたる俳優陣が、歴史を作って来た。

2010年、つかこうへいは肺ガンで永遠の眠りについた。

演劇界の巨匠が宇宙へと旅立った。

しかし、紀伊國屋の「熱海殺人事件」は終わらない。

2013年の幕開けとともに、"紀伊國屋つかこうへい復活祭"と銘打ち、40周年ならではの、「熱海殺人事件」の上演を目指す。

主演の木村伝兵衛部長刑事に、つかこうへい最後の愛弟子、馬場徹が史上最年少24歳でこの大役に挑む。

対する犯人大山金太郎に、EXILEメンバーにして、三代目J Soul BrothersのリーダーNAOKIがその勇姿を見せる。

ヒロイン水野朋子婦人警官には、ミスタードーナツ、タマホーム、カルビー、JALカード等のイメージキャラクターとして「影のCMクイーン」と呼ばれる大谷英子がその秘密のベールを脱ぐ。

富山から来た二枚目だけが取り柄の田舎刑事、熊田留吉に数々の話題の舞台に出演し活躍中D-BOYSの牧田哲也を迎えまったく新しい「熱海殺人事件」を作り上げる。

演出は、日本エンタテインメント演劇の巨匠、つかこうへいの懐刀、岡村俊一があたる。

この作品だけは、つかこうへいの遺志として、毎年、キャスト・スタッフも変貌を遂げながら上演し続ける予定である。

「熱海殺人事件」は生き続ける。