天才少女指揮者が、
小さな漁村のオーケストラを救った!?
漁獲量も落ち過疎化が進む志賀町福浦は日本海に面した雪景色も美しい港町。ここには数十年続くアマチュアオーケストラがあった。その名も“福浦漁火オーケストラ"、メンバーはここで働く漁師たちや町の人々など30〜70代が中心。得意な曲はエドワード・エルガーの『威風堂々』のみ。しかし老指揮者・吉川が急死し、求心力を失ったオケは解散の危機に。そこで急遽、孫娘の高校生・美咲が呼びよせられ、「天才少女指揮者リトル・マエストラ出現!」と町の人々は大喜びするが……。
喜びも悲しみも受け入れて
紡ぎだす人生のシンフォニー
生きていればつらい事も悲しい事もある。それら全てを受け止めながら奏でる彼らの音楽が、自身を失い、かたくなになっていた少女の心を少しずつ溶かしていく。町の人々も彼女の真摯な姿に動かされ、ひとつになって演奏する喜び、そして誇りを取り戻していく。少女の成長と共に、人生の素晴らしさを描くハートフルストーリー。土地に根ざして生きる人々が、音楽の持つ力や仲間と一緒に演奏することによって癒され、豊かに生き生きと暮らす姿は、この時代に生きる全ての人々に、勇気と希望を与えてくれるだろう。
風光明媚な福浦、
文化都市・金沢など石川県オールロケ作品
映画の舞台となったのは、石川県の志賀町と金沢市。常設のプロフェッショナル室内管弦楽団としては日本で最初の存在である「オーケストラ・アンサンブル金沢」の本拠地・石川県立音楽堂や、音楽堂の音楽監督でもあり、日本を代表する指揮者の一人である井上道義氏も姿を見せている。また、オルビスNOTO、七尾吹奏楽団、石川フィルハーモニー交響楽団を始めとして、県内在住のアマチュア音楽家たちが率先して撮影に参加。彼らの想いのこもった演奏や演技が、この映画をよりリアルなものにしている。