――2013年9月27日に東京ドームにて開催されたラストライブ。この日はどのような心境でライブに臨みましたか？

「実は、9月27日当日はあまり実感が湧かなかったんです。むしろ当日よりも、それこそツアーリハのときや、ライブが始まったばかりのころのほうが、“このツアーは、HIROさんにとってラストのツアーなんだ”という意識が強かったかもしれません。公演を重ねるたびに9月27日が近づいてくるにつれ、寂しさというよりも、これからHIROさんが客観的な立場でEXILEを見たときに、EXILEをどうイメージし、それをどう具現化していくんだろうというワクワク感のほうが強くなりました」

――この日のパフォーマンスで、特に印象に残っていることはありますか？

「ライブの最後にメンバー全員でバンク（坂道）を順番に上がっていくシーンで、HIROさんが最後にひとりで手を振っている背中をバンクのいちばん上から見たときや、手を振り終わってバンクを上がってくるときのHIROさんの表情には、感極まるものがありました。HIROさんのそのときの表情には、これまでのHIROさんの生きざまプラス、9月27日のファイナルで、14人のEXILEとして最高の形で最高のパフォーマンスを出し切れた達成感がすごく表れていたなぁと、今思い出してもぐっとくるものがありますね。HIROさん、そしてEXILEのいちファンとして、こういうHIROさんの姿を見られるのはこれが最後なんだと、そのときにやっと実感しました」

――LIVE DVD『EXILE LIVE TOUR 2013“EXILE PRIDE”9.27 FINAL』の観どころをお願いします。

「HIROさんがパフォーマーとして過ごされてきた約20年という時間と、J Soul Brothers、EXILE第一章〜第三章までのすべての集大成が、この9月27日のライブには詰まっていると思います。メンバーそれぞれが思い思いに抱くHIROさんへの想いや、これから先の新しいEXILEに対する希望や期待というものが、すべての曲のパフォーマンスに投影され、映像をとおして感じていただけると思います。今までのLIVE DVDとはまた一線を画す作品になっていますし、僕自身にとっても、初心に帰ることのできる、改めて自分の気を引き締めることができる作品。ファンの皆さんも、第三章までのEXILEの思い出とともに、EXILEにどっぷりと浸ることができると思います。HIROさんをはじめ、メンバーひとりひとりの表情や気迫を、じっくりと観て感じていただきたいですね」