Feelings
■作曲に関して■
作曲を手がけたのは、僕にとって初めての経験でした。
とはいえCOZZiさんにいろいろなことを教わりながら作っていったので、COZZiさんと共作のような形ではあるんですけれど、本当にたくさんのことを学び吸収しながら作ることができ、今後のアーティスト人生の糧になる素晴らしい経験になりました。
作品をリリースするときって、どうしてもアウトプットすることに意識が向いてしまうことが多いんですが、この曲ではたくさんインプットすることができたんです。
だから、本当に想い入れの強い1曲になりました。
A面でリリースしても違和感のないキャッチーなメロディですし、自分で聴いていても心が落ち着くので、すごく気に入っています。
実は、今回初めて自分で演奏したギターの音を録音させていただいたんです。
COZZiさんのご自宅のスタジオで教わりながら録音していったんですけれど、とても楽しかった。
だから、一から作ったような達成感が本当にあります。
ACE OF SPADESしかり、今まで取り組んできたことを多少なりとも活かすことができたような作品になりました。
■歌詞のイメージ■
『Love Story』のテーマが"始まり"だとしたら、この曲のテーマは"夢の途中"のようなイメージ。
夢に対して進んでいくときって、ポジティブな気持ちを持って日々臨みつつも、うまくいくことばかりではないですよね。
目の前に壁が立ちはだかったり、道に迷うことだってある。
もしかしたら、目指していた夢が急に変わることもあるかもしれない。
そうやって、うつむいたり心が折れてしまいそうになったとき、やっぱり人はひとりでは決して生きていけない。
家族や仲間、恋人でもいいんですが、どれだけ離れていたって自分を思ってくれている人が必ずいて、そうやって相手から思われるからこそ、自分も相手のことを思いやれるというか……。
そういうことをこの曲を聴いて改めて見つめ直し、胸に留めてほしいなと思って。
夢の重さや大きさはもちろん人それぞれ異なりますし、同じ夢を目指す同志ではないにしても、尊重し、思い合える大切な人との心のつながりを感じて力に変え、前に進んでいってほしいという願いを歌詞に込めました。
メッセージ性が強い歌詞もポジティブな歌詞も、とても素敵な歌詞ではあるけれど、きっと人によってはそのメッセージを受け入れられない時期もあると思ったんです。
逆に僕は、そういう受け入れられない時期に『Feelings』を聴きたくなるような……、そんな曲にこの曲が育ってほしい。
夢に向かうとき、目の前のたくさんの課題に取り組まなければいけなかったり、壁を乗り越えなければいけないのにどうしても自信が持てなかったり、恐怖心から一歩踏み出すことができなかったりする人もいらっしゃると思いますし、そういう現実に直面している方々が、たとえば『Feelings』を聴いたことで、少しでも心を開いて力を抜くことにつながったらうれしいです。
"頑張ろう""頑張らなきゃ"とプラスに考えて前に突き進むことももちろん大切なことではあるんですけれど、時には力を抜いて自分と向き合ったり、頑張りすぎないことも大切。
泣きたいときは思いっきり泣けばいいし、遊びたいときは、思いっきり遊べばいい。
たとえONとOFFの線引きをしなくて大丈夫な人でも、たまには立ち止まることも休むことも必要だと思う。
でも、実際にいざそうするとなると少し勇気が必要で、友達からの言葉なのか、何かキッカケがないとなかなかできないことでもあると思うんです。
そんな"キッカケ"の存在が、僕は音楽であってもいいと思った。
この曲が皆さんの心に染み渡ることで、そういう"キッカケ"になれたら。