【with...】

――『with...』はラブ・バラード。4曲のなかでいちばん爽やかなイメージの楽曲ですよね。
「そうですね。恋愛における“光”の部分を表現した楽曲になっています。眠っているときに見る夢と、未来に対する夢をかけ合わせるようなイメージで書きました。例えば恋人と一緒にいられる時間が少なかったり、社会人の方だったら仕事が忙しくてなかなか会えない日が続いたり……。遠距離恋愛をしている方もいらっしゃると思うんですけれど、そんな状況のなかでもふたり一緒にいる未来をお互いが想い描くことで、“つながっている”と希望を抱くことができると思うんです」

―― “今”ではなく、その先の“未来”に焦点を当てるということですね。
「やっぱり、“今”しか見ないとそのときだけの感情に左右されて、どうしてもすれ違いが起きたり、喧嘩が生じてしまったりすると思うんですよね」

――Dメロの“暗闇に閉じ込めた涙は 僕がこの胸で受け止める”という歌詞が、強くて優しく、とても心に染みました。
「逢えない時間に押し寄せる寂しさや、例えばつらいことがあっても、きちんと心の拠り所がある……そういう想いを、このフレーズには込めています」

――タイトルの『with...』にある“…”には、どのような想いが込められているのでしょうか?
「“いつか”というメッセージです。人間同士がただ一緒にいるのではなく、心と心が寄り添っているイメージ。そういう気持ちって、恋人同士ではなくても感じることがあると思う。恋愛のことを描いた歌詞にはなっているけれど、大切な家族や友達など、各々の大切な人に当てはめて聴いていただくこともできると思います。“いつか”という約束が、人の心を躍らせたり、明るい気分にさせたりもする。想い描いた未来に向かうことで、目の前にあるつらいことを乗り越えられることってあると思うんですよね」